東京大学創立百二十周年記念東京大学展

学問の過去・現在・未来

第二部

精神のエクスペディシオン






目次


緒言


序文
テッラ・コグニタとテッラ・インコグニタ 既知なる世界と未知なる世界 青柳正規


第1章 エクスペディシオンの原風景 明治から戦前
■憧憬の大陸
  「断片化」される世界旅行−建築史家伊東忠太 村松 伸
明治期日本人の中東探険 杉田英明
ギリシアへの遠い道 濱田耕作の『希臘紀行』をめぐって 周藤芳幸
鳥居龍蔵と南米調査行 関 雄二
■亜細亜の頃
  関野貞の朝鮮古蹟調査 早乙女雅博
原田淑人と東洋考古学 大貫静夫
江上波夫の内蒙古における調査とオルドス青銅器研究 高浜 秀
鳥居龍蔵の乾板写真術 野林厚志


第2章 時空間エクスペディシオン 戦後
■時間のエクスペディシオン−新旧大陸文明の起源を探る
[地図]イラク・イラン遺跡調査団−旧大陸文明の起源
  西アジアにおける学術調査 松谷敏雄
甦った記録フィルム 一九六四年、テル・サラサート、デーラマン 野田 裕
テル・サラサート第二号丘の土器は語る ウバイドからガウラへ 小泉龍人
テル・サラサート第五号丘出土のニネヴェ5式土器 沼本宏俊
ハッサニマハレ、ガレクティ編年の再整理と発掘の意義 谷一 尚
ターク・イ・ブスターンの摩崖浮彫 図像解釈学的試論 田辺勝美
[地図]アンデス地帯学術調査団−新大陸文明の起源
  アンデス調査の歴史 大貫良夫
中央アンデス地域の編年 大貫良夫
神殿の発達と文明の起源 大貫良夫
海岸の文明−ガルバンサル、ペチチェ、ラス・アルダス 丑野 毅
図像と空間構造の系譜 古代アンデスにおける情報の統御システムをめぐって 坂井正人
■空間のエクスペディシオン−生命進化の謎を探る
[地図]ヒマラヤ地帯植物調査団−極限の適応
  ヒマラヤ植物の研究−その歩みと成果 大場秀章
ヒマラヤの環境と植物 特に高山帯の植生 菊池多賀夫
ヒマラヤ高山帯の草地群落と放牧の影響 高槻成紀
ヒマラヤのキジムシロ 池田 博
植物の矮小化 秋山 忍
セーター植物・温室植物にみる極限の適応 大森雄治・大場秀章
種分化と染色体 若林三千男
[地図]西アジア洪積世人類遺跡調査団−現世人類の由来
  ネアンデルタールとの出会い 洪積世人類遺跡調査 赤澤 威
アムッド人とその人類進化上の意義 木村 賛
デデリエ一号幼児人骨 近藤 修・百々幸雄
ネアンデルタール人頭骨の成長復元 河内まき子・特丸正明
アムッド洞窟の中部旧石器 西秋良宏


第3章 エクスペディシオンの展開 現在
■フィールド・サイエンスの展開
  海生哺乳類の適応・進化に関する海外学術調査 神谷敏郎
熱帯林の地表・地中で活躍する社会性昆虫に関する海外調査 松谷忠夫
パプアニューギニアにおける人類生態学調査 大塚柳太郎/本郷哲郎/中澤 港・阿部 卓/梅崎昌裕/山内太郎/安高雄治/夏原和美


エクスペディシオンと研究の越境 あとがきにかえて 西秋 良宏


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