東京大学総合研究博物館は平成9年度春季特別展示として「バーチャルアーキテクチャー展」を開催する予定です。
コンピューターの中のバーチャル世界ならば物理的に不可能な建築でも実現できます。しかし、リアル世界でもコンピューターは建築の不可能を可能にしています。コンピューターを駆使した構造設計により、不可能と思われていたアイディアが実現できたりもしています。さらには発想のレベルでも、紙の上で考えていたのではまとめきれなかったであろう3次元構造をもった建築アイディアも発表され始めています。
本展は建築における「可能と不可能の差」をキーワードとして、建築とはなにか、コンピューター技術の進歩が建築に与えた影響、そしてその先にあるものを模索するものです。
なお、同時に展示する、今まで計画しながら実現せずに終わった案の中で、是非実現させてみたい建築を展示する「幻の建築案」もご覧ください。
Ouroboros 第3号
東京大学総合研究博物館ニュース
発行日:平成9年1月21日
編者:西秋良宏/発行者:林 良博/デザイン:坂村 健