データベースの仕様

BD04番号

今回の整理・撮影の際に土器に付けた通し番号(BD04-1~896)。214までがモース報告Plateに掲載されている土器で、うち49点は標本の所在が特定できていない。また、227~250と315は欠番で、該当する遺物はない。

基本的には接合した状態で1つのBD04番号を付したが、モース報告の図と形が変わった場合や、大森平箱以外の標本と接合した場合には、枝番号を付して区別することにした。Plate標本では、報告の図に該当する土器片を「BD04-××A」、該当しない土器片を「BD04-××B」(××は番号)と表記した。それ以外の場合では、大森の平箱に収納されていた土器片を「BD04-××A」、他平箱の土器片を「BD04-××B」と表記した。土偶・土製品・石器・骨・骨角器・貝については空欄となっている。


モース報告

モース報告における図番号。


文献〔1〕

モースの"Traces of an Early Race of Japan"における図番号。


文献〔6〕

モースの"Japan Day by Day"における図番号。複数の遺物が1つの図番号で掲載されている場合もある。


モース写真

ピーボディ・エセックス博物館所蔵のモース遺物写真に載っているものは「〇」とした。


博物場番号

博物場の展示目録の番号と、注記の番号の一致が確認されたものを記した。ほとんどの注記は「××OM」(××は番号)と記されているため、すべて末尾にOMを付ける表記に統一した。遺物によっては番号注記が判読困難または判読不能になっているものがある。番号全体が判読不能の場合は「?」、かろうじて判読できるが不鮮明であるものは「? ××OM」と記した。一部の文字が読み取れない場合は「××(?)OM」と記した。


中谷図

中谷治宇二郎による実測図(東京大学総合研究博物館考古部門所蔵)があるものは「〇」とした。


人類学教室原番号

大正末期~昭和初期に作成されたとされるカードに対応する1~8480番までの番号、ならびに1970年ごろ以後に赤澤威らによって作成された大判の遺物カードにある5桁の番号に対応する番号。


A番号

1960年代に作られた遺物カードならびに1970年ごろ以後に赤澤威らによって作成された大判の遺物カードに対応する頭文字Aを持つ4桁までの番号。


BD当初番号

1980年代のデータベース作成時に、一部の土器・骨角器に付けられた番号。今回の調査の結果、モース報告の土器の欠損部だったものには「(欠)」と記した。


大田区史

土器は実測図、それ以外の遺物は写真が掲載されているページ番号あるいは図番号を記した。今回の調査の結果、モース報告の土器の欠損部だったものには「(欠)」、モース報告土器に新たに接合したものには「(接)」と記した。


史誌(大田区史研究)

17, 18, 19, 25号の4号に分かれているため、号数 → 図番号の順に記した。


文献掲載図

モース報告図、モース写真、中谷実測図を掲載した。


現状写真

2004年の時点での遺物の状況を撮影したものを掲載した。行方不明資料は除く。( )で記された図版番号は、本報告書における写真図版と対応している。


現収蔵位置

今回の整理が終了した2006年9月時点で、遺物を収蔵している棚・平箱の番号。博物館人類先史資料室内の標本棚(PG列)、移動式平箱棚(PE列)がある。なお、行方不明の資料は「missing」と記載した。


遺物

「縄文土器」「土師器」「土製品」「土偶」「石器」「骨角器」「人骨」「獣骨」「魚骨」「貝」に分けた。縄文土器は中期・後期・晩期の時期別を( )で記した。骨角器については、銛頭・釣針など、ほぼ完成された形態を持つものだけを認定し、部分的に加工痕が見られる鹿角などは獣骨に含めた。


器種/種(部位)

土器については「深鉢」「鉢」「浅鉢」などの器種と「(口縁部)」「(胴部)」「(底部)」などの部位を記した。土製品・石器については器種のみ、土偶は部位のみ記した。

骨・貝については、確定できる範囲で種と部位を記し、骨角器については器種も記した。


寸法

土器は完形に近いもの、または径を復元できるものに限って、器高(破損しているものは現高)と最大径または最大幅などを記した。土製品・石器・骨角器・骨・貝は長さ・幅・厚さなどを記した。


注記

位置欄は土器のみ、外面・内面・底面に分けて、書かれている注記全てを記した。 種類欄は「墨」「朱」「黒」「油性ペン」「鉛筆」などに分けた。朱書きについては、厳密には赤色、紫色、ピンク色などのバリエーションが見られるが、「朱」で統一した。「黒」としたのは墨書きや油性ペン書きとは異なる、黒インクや黒エナメルで書かれたと見られるものである。その他に「シール」や「和紙」があり、その場合( )で「墨書き」、「黒インク書き」などの区別を記した。

内容欄には、注記してある内容をなるべくそのまま記した。ただし、特殊な字体の漢字は常用漢字に改めた。また、注記が正確に読み取れないものは「(判読不能)」や「(?)」と記し、同じ注記が2ヶ所にある場合は「(2つ)」と記した。


整理備考

平箱からの移動情報、接合・同一情報、付帯ラベルやカードに記された情報等を記載した。

初鹿野博之 (宮城県教育庁・文化財保護課)
佐宗亜衣子 (東京大学総合研究博物館)

このページの先頭へ