データベースの仕様

 報告番号 

今回の整理の際に付けた番号。大森貝塚の追加標本には「BD04‐番号」、陸平貝塚の追加標本には「BQ04‐番号」、その他の遺跡には「遺跡番号+14‐番号」を付している。詳細な出土地名が不明なものは、遺跡番号「UK(Unknown)」を用いた。また、明らかな同一個体の土器破片や、蓋と身がセットの土器は同一の番号として、A・Bの枝番を付した。

大森・陸平は前回の報告の際に、土器以外の標本(土偶・土製品・石器・骨・骨角器・貝)にはBD04番号、BQ04番号を付さなかったが、今回追加の報告標本が増加したことから、改めて振りなおした一覧表を掲載し、データシートと写真図版には追加報告標本のみ掲載した。

 出土地 

博物場の注記やPEM所蔵図などから判別した出土遺跡・地名を記した。

 遺物 

「縄文土器」「続縄文土器」「擦文土器」「古墳時代土器」「土師器」「須恵器」「土偶」「土製品」「石器」「骨角器」「人骨」「獣骨」「魚骨」「貝」に分けた。縄文土器と続縄文土器の区別が難しいものについては、縄文土器に含めている。

 収蔵位置 

今回の報告書の編集が終了した2017年7月の時点で、標本を収蔵した棚・平箱の番号。博物館人類先史資料室内の標本棚(PD列とPG列)、移動式平箱棚(PE列)がある。なお、行方不明の資料は「missing」と記載した。

 モース報告 

大森貝塚標本のモース報告における図番号。データシートには個別図を掲載した。

 英文報告 

陸平貝塚標本の佐々木・飯島の英文報告における図番号。データシートには個別図を掲載した。

 学芸志林 

陸平貝塚標本の佐々木・飯島『学芸志林』報告におけるページ番号(図番号は付されていない)。

 PEM図 

小石川植物園内貝塚・函館・小樽・大野貝塚等の標本について、Peabody Essex Museum所蔵図との一致が確認されたもので、データシートに個別図を掲載した。

 博物場番号 

博物場の展示目録の番号と、注記の番号の一致が確認されたものを記した。多くは「番号+遺跡略号(OM、OKなど)」の形式をとる。注記が不明瞭で、番号全体が判読不能なものや、かろうじて判読できるが不確実なものは「?」を付した。番号の一部が読み取れないものは、その部分を「(?)」とした。

 他標本番号 

以下3種類の番号について、データシートでは「他標本番号」としてまとめた。

  • ◯人類学教室原番号=大正末期~昭和初期に作成されたカードに対応する1~8480までの番号、ならびに1970年頃以降に赤沢威らによって作成された大判の遺物カードにある5桁の番号に対応する番号
  • ◯A番号=1960年代に作られた遺物カードならびに1970年頃以降に赤沢威らによって作成された大判の遺物カードに対応する頭文字Aを持つ4桁までの番号。
  • ◯BD・BQ当初番号=1980年代のデータベース作成時に、一部の土器・骨角器に付けられた番号。

 大田区史/史誌 

大森貝塚標本について、1980年出版の『大田区史(資料編)考古II』および1982年~83年にかけて刊行された『史誌』(大田区史研究)に掲載された図番号。モース報告土器の欠損部だったものには「(欠)」、モース報告土器に接合したものには「(接)」と記した。一覧リストでは「大田区史」を(大)、「史誌」を(史)と略した。

  • ◯大田区史=土器は実測図、それ以外の遺物は写真が掲載されているページ番号あるいは図番号を記した。
  • ◯史誌(大田区史研究)=17, 18, 19, 25号の4号に分かれており、号数 → 図番号の順に記した。

 注記 

  • ◯位置=土器のみ、外面・内面・底面に分けて、書かれている注記全てを記した。
  • ◯種類=「墨」「朱」「白」「油性ペン」などに分けた。その他に「切手シール」「和紙」など、紙を貼り付けたり、結び付けたりしたものがみられる。
  • ◯内容=注記内容をなるべくそのまま記した。ただし、特殊な字体の漢字は常用漢字で記載した。注記が正確に読み取れないものは「(判読不能)」や「(?)」と記し、同じ注記が2か所にある場合は「(2つ)」と記した。

 写真図版 

標本資料報告第67集(陸平)と第79集(大森)の写真図版に掲載したものは、それぞれの図版番号を記している。本書で新たに報告する標本については、その図版番号を記すとともに、データシートに個別写真を掲載した。

 備考 

サイズ、欠損および接合の状況、付帯ラベルやカードに記された情報などを記載した。また、PEM所蔵図にみられる注記のうち、縮尺、色調、厚さなどの情報(出土地名は除く)について記した。

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