動物学の最初
E・S・モース肖像写真
東京大学大学院生物学専攻図書室所蔵
E・S・モース著、「Japan Day by Day」
東京大学大学院生物学専攻図書室所蔵E・S・モース著、論文別刷集より、佐々木忠次郎博士などの旧蔵、Morseanaの印あり。
東京大学大学院生物学専攻図書室所蔵箕作佳吉画、「カメのスケッチ」、実験ノートより 1895年(明治28年)
東京大学大学院生物学専攻図書室所蔵箕作佳吉画、「カメの発生スケッチ」 1884年(明治17年)
東京大学大学院生物学専攻図書室所蔵エドワード・シルベスター・モース(Edward Sylvester Morse: 1838〜1925)
明治10年(1877)に、新生東京大学の理学部動物学教室の初代教授に着任し、明治12年(1879)までの2年間、動物学教室で教鞭をとり、動物学の基礎や進化論などの講義を行った。また「東京大学生物学会」の設立にも寄与した。モースは、こうした動物学における功績だけでなく、大森貝塚の発見といった人類学・考古学的な功績も残し、東京大学退官後は、日本の陶器や民具の収集や研究に没頭する。滞日中の日記を基に記した“Japan Day by Day”は、当時の日本の様子を知るための資料として、大変貴重なものとなっている。
参考文献:磯野直秀、「揺籃期の動物学教室」、東京大学創立百二十周年記念東京大学展「学問の過去・現在・未来」第一部「学問のアルケオロジー」、東京大学出版会、1997年.箕作佳吉(1858〜1909)
明治15年(1882)に、チャールズ・オティス・ホイットマン(Charles Otis Whitman: 1842〜1910)教授の後任として、動物学教室の第三代教授に着任し、その後明治42年にこの世を去るまでの間、その職に在し、東京大学理学部動物学教室と動物学の発展に深く寄与した。箕作佳吉は、教室における授業と研究体制の整備に務めた。モースが在任中に設立された「東京大学生物学会」は当時既に衰退しかかっていたが、明治15年に箕作が会頭になり、名称も「東京生物学会」と改め、その再建を図った。また、三崎臨海実験所を設立し、そこから多くの人材と研究成果を輩出した。
参考文献:磯野直秀、「揺籃期の動物学教室」、東京大学創立百二十周年記念東京大学展「学問の過去・現在・未来」第一部「学問のアルケオロジー」、東京大学出版会、1997年.