植物学の最初
大和本草
貝原益軒著、「大和本草」 1709年(寛永6年)
東京大学理学部附属植物園所蔵
本草学の新しい時代を開いた画期的な著作。「本草綱目」に収録されていない植物も含まれ、また植物の方言名なども記載されている。
(参考資料:大場秀章編集, 「日本植物研究の歴史−小石川植物園三〇〇年の歩み」, 東京大学総合研究博物館, 1996.)
本草綱目啓蒙
小野蘭山著、「本草綱目啓蒙」 1829年(文政12年)
東京大学理学部附属植物園所蔵
江戸時代、本草学者の規範とされたのは、中国の李時珍の著わした「本草綱目」であった。これは薬草を単に羅列したものではなく、いくつかのヒエラルキーの異なる階級を設けて分類し、その上で各種の解説を行っている。この「本草綱目啓蒙」は、「本草綱目」を小野蘭山が日本語に翻訳したものである。
(参考資料:大場秀章編集, 「日本植物研究の歴史−小石川植物園三〇〇年の歩み」, 東京大学総合研究博物館, 1996.)