本データベースでは、画像と標本番号(「写真番号」)のほか、付随情報として「地域分類」、「撮影場所」、「写真説明」、「掲載カタログ」、「プレート」の項目を設けた。
「地域分類」の種別は出版カタログにある14種(アイヌ、エスキモー、満州、日本、朝鮮、琉球、台湾、南洋、マレー、苗、ロロ、各地人種、地域不明、その他)である。
「写真説明」は出版カタログ、もしくは「乾板に刻まれた世界」にある説明文としたが、これは出版済みの写真資料についてのみ付随情報が適切に整備されているからである。また、「乾板に刻まれた世界」収録内容詳細について、項目を設けた。
「プレート」は「掲載カタログ」の写真Plate Noである。
これら本館人類先史部門所蔵の古写真資料の大半は鳥居龍蔵の東京帝国大学在任中の学術調査による。ただし、「地域分類」が南洋とマレーのものは長谷部言人、松村瞭らの調査による。今から100年以上も前に、我が国の人類学において初めて野外調査に写真記録を導入した鳥居の功績は広く認められている。鳥居による写真資料収集活動の背景と赤澤らによる古写真資料の再生事業については、出版カタログにある「鳥居龍蔵博士およびその写真について」ならびに 総合研究資料館ニュース21号(1991年) に掲載された「鳥居龍蔵写真乾板の再生」を参照されたい。また、本データベースの古写真資料を創生するに至った、鳥居、長谷部らの調査活動については出版カタログに詳しい記述がある。