政治媒体としての新聞

イデオロギーの表明

 

81. 『海南新聞』

編集者未詳
第二二八号、昭和一六年四月二二日発行
海口市、海南新聞社

The Kainan Shimbun Unknown Editor No.228, 22 June 1941 Kainan-shi, Kainan-Shimbun-sha 4pp., 393 x 267

戦時下に発行された海外新聞。

82.『赤道報壁新聞』 

編集者未詳
第二一号、昭和一七年四月二日発行
バタビヤ市モーリンフリット街、治集団宣伝班発行

The Sekidoho-Kabe-Shimbun Unknown Editor No.21, 2 April 1942 Batavia, Chishudan-Sendenhan 1p., 570 x 440

内閣情報部の命令で南方に派遣された国策宣伝班がバタビヤ市で発行した壁新聞で片面刷り。三月三一日の大本営発表が最新ニュースとなっており、東京とは二日間のズレがある。頁下部に大木惇夫の「バンドンへの道」が掲載されており、五日にはバンドンから『うなばら』に宣伝班の記事が発信されている。壁新聞は日本では馴染みが薄いが、昭和一六年四月に報道美術協会と報道技術研究会の共催で開催された「戦ふ独伊壁新聞展」(於日本橋三越)を機に注目されるようになり、同年一一月の第三回「大東亜共栄圏報道展」にもそれが登場する。

 

83.『うなばら』

編集者未詳
第二三号、昭和一七年四月五日発行
バタビヤ市モーリンフリット街、うなばら新聞社(治集団專宣伝班)
The Unabara Unknown Editor No.23, 5 April 1942 Batavia, Unabara-Shimbun-sha 2pp., 570 x 440

太平洋戦争下で発行された南方系新聞。大本営発表の情報をそのまま伝える国威発揚新聞で、南方に派遣された小野佐世男、横山隆一、大江賢次、大江浩らの漫画家集団が、インドネシアのバンドンにあって発行に協力している。本紙は「漫画とスケツチ」特集頁となっており、横山による「バタビヤのフクチャン」の三コマ漫画他の翼賛漫画が掲載されている。

 

 

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