第2部 展示解説 動物界
サケスズキ目 Percopsiformes [ 2亜目 3科 6属 9種 ] 背鰭は 1基で、前部はふつう弱い棘条からなる。上顎は伸出不可能。脂鰭をもつ種ともたない種がある。北アメリカの淡水域にのみ生息する小型の魚類である。最古の化石は後期暁新世の地層から発見されている。
サケスズキ亜目 Percopsoidei [1科 1属 2種 ] 脂鰭がある。虹門は臀鰭の前にある。
カイゾクスズキ亜 Aphredoderoidei [ 2科 5属 7種 ] 脂鰭はない。旺門は左右の鰓蓋の間にある。
アシロ目 Ophidiiformes [ 2亜目 5科約 92属約 355種 ] 腹鰭はふつう 1-2 本の軟条からなり、喉位か、もっと前にある。腹鰭を欠くものもいる。背鰭と臀鰭の基底は長く、尾鰭と連続している種が多い。フサイタチウオ科 Bythitidae の一部のものを除いて、すべて海産。なかには水深 8000m 以上の深海に生息するものもいる。最古の化石は前期始新世のものであるが、耳石は白亜紀後期の地層から発見されている。
アシロ亜目 Ophidbidei [ 2科目属約 241種 ] 多くの種で前鼻孔は上唇の上方にある。卵生で、雄は交尾器をもたない。尾鰭はふつうあって、背鰭・臀鰭と連続している。
フサイタチウオ亜目 Bythibidei [ 3科約 39属約 114種 ] 多くの種で前鼻孔は上唇の直上にある。胎生で、雄は交尾器をもっている。交尾器の形態は種の識別形質として有効である。尾鰭は 背鰭・臀鰭と連続するか、離れている。
タラ目 Gadiformes [ 12科約 85属約 482種 ]( 図 21) 一般に体は細長く、ふつう下顎の先端に鬚がある。上顎の縁辺は前上顎骨によって縁どられ、種によっては伸出可能。腹鰭はふつう胸位か、もっと前にある。腹鰭を欠く種もいる。各鰭に棘条はないが、ソコダラ科
Macrouridae などの多くの種では、背鰭の最前部の 1-2 本の軟条が硬く棘条 ( 擬棘 ) のようになっている。背鰭と臀鰭の基底はふつう長い。ほとんどの種が鰾をもつ。最古の化石は前期暁新世の地層から発見されている。
ガマアンコウ目 Batrachoidiformes [ 1科 19属 694種 ] 口は大きく、上顎の縁辺は前上顎骨と主上顎骨によって縁どられる。 頭部は幅広くて縦扁している。眼は側面より背面に近い位置にある。 体にはふつう鱗がない。腹鰭は喉位で、
1 棘 2-3 軟条である。鰾をもっており、種によってはこれを使ってかなり大きい音を出す。この 仲間にはかなりの時間、なかには 24時間以上も水から出ても生きることができるものもいる。最古の化石は後期中新世のものである。
アンコウ目 Lophiiformes [ 3亜目 16科 65属約 297種 ] 体は縦扁形か卵形。鰓孔は小さい。背鰭の第 1番目の棘条がある場合には、頭部背面に移動して、釣竿または糸と餌のような形に変化している。腹鰭がある場合には喉位。ほとんどの種が深海性。 最古の化石はイタリアの中期始新世の地層から発見されている。
アンコウ亜目 Lophbidei [ 1科 4属 25種 ] 背鰭の棘条のうち、頭部の後方にあるものは 1-3 本。
イザリウオ亜目 Antennarbidei [ 2科 15属約 47種 ]( 図 22) 背鰭の棘条は 3本で、頭部にあってふつう互いに離れている。
アカグツ亜目 Ogcocephalloidei [ 13科 46属約 225種 ]( 図 23) 背鰭の 2番目の棘条は退化して、頭部の皮下に埋没している。種数が多い科は、アカグツ科 Ogcocephalidae(624種) とラクダアンニ ウ科 Oneirodidae( 約 60種 ) である。
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