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Transbody/supertraffic /1996
スコットランド建築デザインセンター /1995
ミニマリストの家 /1990

小川晋一都市建築設計事務所


Transbody/supertraffic /1996

Transbody / supertraffic /1996
Transbody / supertraffic / 1996
第19回ミラノ・トリエンナーレ「PUBLIC BODY IN CRISIS」出展作品 この計画は広島駅および周辺地域の再開発案である。100万の人口を抱える世界平和都市へのエントランスとして、直径500mのガラスのサークルを配置している。このサークルは、JRをはじめに路面電車、エアポートバス、市内・郊外バス、タクシー、一般車両、そして人というあらゆる交通手段の集積回路として成立している。これは同時に、ものとしての交通だけでなく、情報、人格、感情、愛、細胞、血液、記号、意思など、様々な意味での交通、交換、交流の状況を示している。これは機能の正確な分析に基づいたニュートラルなメディアとしての建築であり、高度な選択性と、多くの分野を繋ぎあわせている。

サークルは、マクロな視点では都市に宇宙の痕跡をしるし、内部のミクロな視点では様々なレベルでの横断や相互作用によって場所に主体性をもたせ出来事を誘発する。建築は現象となり、流動するエネルギーが主体となる。

それは<超交通/変容する身体>という概念の建築化である。

スコットランド建築デザインセンター
スコットランド建築デザインセンター
スコットランド建築デザインセンター/ 1995
Scottish Architecture and Design Center

スコットランド建築デザインセンター /1995

スコットランドの首都、エジンバラ市によって主催された、スコットランド建築デザインセンター国際設計競技のための計画案である。

スコットランド建築デザインセンター(Scottish Architecture and Design Centre/SADC)は、同センターを中心に、オフィスとIMAX シアターからなる複合施設である。敷地は、エジンバラ市の保存地区に指定されている歴史的街区と、発展を続ける金融・オフィス街との境界上に位置する。

地上に開かれた緑の公園と透明なプレート、地上を解放すること、光を現象させること、敷地を都市の広場として特徴づけることを提案している。 敷地を樹々で覆い、建物全体を地下に埋めることで、地面のレベルには建築の存在が消失する。80m×80m、高さ32mの直方体の空間が地中に与えられ、スラブが階層をつくり出す。最下層は駐車場に、その上部はSADCに、残りの階はオフィスとして機能する。その中央の7層吹抜の空間に、32m×32m、高さ20mのガラスの箱がIMAXシアターとして浮いている。自然光は、スラブの内外に二重にめぐるスリットとガラスのシアターを透過し、地中深くまで行き渡る。緑を抜けてきた風は、スラブ外周のグレーチングのスリットから地下空間に導かれる。

地上に現われるのは最上部のガラスプレートのみである。IMAXシアターとオフィスの光が、情報の交錯と反響を、また、人の流れと出来事の連鎖を発信する。。

エジンバラのランドスケープに置かれた自然と人工の領域は、アーバンエッジとして存在する。それは都市の境界と連続性を示し、電子の光の中で人と情報と自然は互いに交錯する。

ミニマリストの家 /1990

これは閑静な住宅地の一角、南北に細長い敷地に建つ専用住宅である。空間はXYZ方向ともに3.6mのグリッドで分割され、そこに生まれる正方形と立方体の反復と連続によって全体が構成されている。25.2mのボイドなボックスカルバートの中に正方形の垂直平面が連立し、その中に各個室機能が組み込まれている。ポジティヴな正方形の壁の反復は立方体に空間を分節し、ネガティブな正方形の連立は立方体の空間をトンネルとして連結していく。

クライアントの愛蔵してきた2台のクラシック・カーのあるギャラリーは各室から透明なガラス・スクリーンで仕切られ、スカイルーフは車のサンルーフのように開かれる。 正方形は見かけの世界と過去の芸術の否認であり、事物に対する精神の優位を表わしている。人間の感性がなしうるもっともつつましい行為としてのデザインのひとつの模索である。

デザイン画
LIVING ROOM TO COURT GALLERY
デザイン画
MASTER BEDROOM TO COURT GALLERY
ミニマリストの家 /1990


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