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常設展示「骨〜かたちと機能を支えるシステム」
および企画展示「ふしぎ隕石」展 終了

「骨〜かたちと機能を支えるシステム」(平成11年4月19日から9月10日)では標本を通して、骨がどのような働きを持つものであるかを示すことを試みました。人間を含めた生物の骨を展示するばかりでなく、骨を持たない植物や鉱物をも取り上げて、それらの形態を機能を支えるシステムについて考える機会を提供するようつとめました。いわば、骨を骨組みという観点から自然の仕組みを考えようとするものです。「ルーシー」という愛称のついたアファール猿人の全身骨格の復元模型は、活き活きとした動きを捉えており、多くの入場者の注目を集めました。ヒトの頭骨は世界のさまざまな地域、日本人のさまざまな時代のものが展示してあり、特別の関心が集まりました。また小はネズミから大はアジアゾウまで哺乳類の脚の骨のシリーズも比較のおもしろさを示していました。同時にまた、釣り針、ヤス、笛など骨を利用した道具や、骨を納めた器、骨から作った薬なども紹介して、骨と人間の関係や骨をめぐる文化をも視野に収める企画となりました。

一方、「ふしぎ隕石」(平成11年7月21日から9月10日)では、太陽系における物質進化の過程を記録した重要な資料である隕石を紹介しました。隕石はどこから来たのか、隕石を調べて何がわかるのか、と言った素朴な疑問に答えつつ、隕石の持つ多様な博物情報を展示しました。展示は、総合研究博物館が所蔵する非南極隕石120点と国立極地研究所の所蔵する南極隕石9点を中心に構成され、その他に、クランツ隕石模型、衝突実験による模擬クレーター、各種実験装置などを展示しました。また、会場では小学生の参加も考えて、ナレーション入りスライドショーをエンドレスで上映しました。

ふたつの展示期間中の入場者数は3367名に達し、盛況のうちに終了することができました。ご協力いただいた関係各位に厚く御礼申し上げます。

今回も博物館ボランティアの方々に会場で展示解説を担当していただきました。お名前を記して、御礼を申し上げます。(順不同、敬称略)飯干ユミ、伊藤道子、内田三和子、鵜原一彦、岡村幸子、川村忠良、神田理子、熊谷昌子、五木田君代、小久保恭子、斉藤春江、坂井千里、佐野眞弓、鈴木治雄、住田美和子、竹ノ内育子、冨森孝子、中島久美子、福田稔、渕上妙子、舩窪英子、星佳子、堀井美喜雄、馬渕恵子、三好史郎、森下研子、油木時子、柚木陽子

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Ouroboros 第9号
東京大学総合研究博物館ニュース
発行日:平成11年11月25日
編者:西秋良宏/発行者:川口昭彦/デザイン:坂村健