織物および関連品(繊維製品全般、原料、道具など)

繊維製品全般とは、漁網、組紐、籠、投石紐などを指している。

原料とは主としてワタである。紡いだものを「木綿」、紡ぐ前のものを「ワタ」と表記する。

関連する道具には、紡錘や織機の部品といった土製品・木製品などが含まれる。

名称について

織物の場合、(付属物)+文様+技法+用途の順に組み合わせて構成されている。

文様:動物・人物など具象的なものをモチーフとしながらも、表現が明確でない場合は「抽象」という語を添えた。何か具象的なものをモチーフとしながら、表現があいまいで特定できないものは単に「抽象文様」、とくにモチーフのない図形の場合は「幾何学文様」とした。文様がない平織の場合のみとくに「無地」と付した。

用途:本来の用途が不明な破損した織物片の場合、用途は単に「裂」とし、さらに7cm四方におさまるものを「断片」としている。両耳で細長い製品の場合、便宜的に幅3cm以上のものを「帯」、それ以下のものを「紐」と分離した。用途が特定できても、大幅に破損して不完全な資料の場合はさらに「裂」と添えてある。

寸法について

織物・紐の経幅・緯幅はそれぞれ最大幅を測った値である。複数の布からなり、さらに経緯の異なる布が継いである場合、もっとも面積の広い布の経緯を基準に記載した。なお写真のタテ・ヨコのレイアウトは、この欄と対応するようにしている。

紡錘のように形状の定まった資料は、写真の向きに合わせて縦幅・横幅を記載している。またワタのように不定形かつ上下方向の定まらないものは、写真中のサイズを縦幅・横幅とし、その旨書き添えて記載している。

糸束などのように長く柔軟な資料は折り曲げて撮影することがあるが、その場合はタテ欄に糸束を伸ばした際の全長を示している(なお糸束は一般に括られており、それをほどいて糸の全長を計測したわけではない)。

組紐・撚紐の場合、資料の長さをタテ欄に、周長を備考欄に記載している。

織物や紐に付随する房については、長さを適宜備考欄に示した。房に基部がある場合、基部から房先端までを房の長さとしている。なお房の経緯はとくに記載していない。

出土国、出土遺跡・地域名、時期・文化期名

ごく一部の発掘・表面採集資料を除いて、技法や文様の観察、および収蔵状況からの推定であり、検討の余地を残している。とくに不確かなものには「?」を付し、判断がきわめて難しいものは「不明」とした。

展示履歴について

展覧会名はいずれも略称で記載している。正式名称は以下の通りである。

古代織物第1集: 「連続展示アルパカ×ワタ アンデス美術を織りなす糸 古代織物第1集」
古代織物第2集: 「連続展示アルパカ×ワタ アンデス染織の科学 古代織物第2集」
古代織物第3集: 「連続展示アルパカ×ワタ アンデス高地に生きる 古代織物第3集」
古代織物第4集: 「連続展示アルパカ×ワタ アンデス調査団の半世紀 古代織物第4集」
古代織物第5集: 「連続展示アルパカ×ワタ アンデス文明の生態基盤 古代織物第5集」
MM南青山(10): 「モバイルミュージアム南青山(10)」
アルケオメトリア: 「アルケオメトリア―科学の目で考古遺物・美術工芸品を透かし見る―」
古代アンデスの染織文化: 「古代アンデスの染織文化―ナスカ・チャンカイ文化期の織りと染め―」


本データベース作成に際しては、平成23年度本館プロジェクト経費および平成24年度科学研究費補助金(研究成果公開促進費)データベース(申請番号248059)を使用した。


 
   
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