挿絵 洪 恒夫 |
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解説
古代の人たちは、地球は球でなく平面であると考えていました。地球は丸いと考えはじめたのは、古代ギリシャのピタゴラス(紀元前582-493?)とその学派の人たちと言われています。アリストテレス(紀元前384-322)も月食の影から地球は丸いと考え、地球中心で球状の有限な宇宙(天動説)を想定しました。彼は天界では物体は円運動し、地界(地球)では物体は直線運動するとしました。天動説は、「地球が動いたら、人を含めて地球上すべてのものが飛ばされてしまう」と長い間支持されました。が、地動説で有名なガリレオ・ガリレイ(1564-1642)は慣性の法則を唱え、たとえ地球が自転、公転していても、私たちも一緒に動くので問題がないことを示しました。また、彼は「重いものも軽いものも同時に落ちる」という自由落下の法則や、弾道が放物線を描くことも発見しました。 ニュートン(1643-1727)は、地上にある木の上のリンゴでも、天に浮かぶ太陽や月でも、あらゆるものには同じ力(引力)が及んでいることを発見し、天界でも地界でも全ての物体は同じ運動法則に従っていることを示しました。 一方、光に関しても、白く見える太陽光は実は七色の成分が含まれていることを発見し、光は粒子であるとしたニュートン以来、粒子か波動かという論争を含め多くの研究がなされてきました。アインシュタイン(1879-1955)は光速は不変であるとし、宇宙船の速さが光速に近づくと乗っている人の時間の進み方がおそくなるという「ウラシマ効果」を提唱しました。また、不確定性原理や量子論によって、運命はたった一つに決まるという決定論は否定されました。しかし、だからといって物理学者の仕事が少なくなったわけではなく、謎を解き明かすことによって、新たな謎が生まれています。 |
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