大きいもの
大きいものはそれ自体が驚異的である。ために、「驚異の部屋」 にとってなくてはならぬ構成要素である。恐竜の生きた時代に現代のわれわれがかくも惹かれるのは、普段から見慣れているものであっても、「大きさ」の概念がただ単なるスケールの拡大以上の意味を持っているからなのだろう。 「胡桃の世界」の喰え話で語られるように、すべてのもののスケールが等しく拡大されたり縮小されたりするとわれわれはそのことにまったく気づかない。大きさとは相対的な概念にすぎないのである。
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