注口土器 内部 中山遺跡(秋田県五城目町) 縄文時代後期


中心を巡るようにして、乳赤褐色の漆が薄く付着しているが、若干厚手に残った所には縮みじわが生じている。これら漆の性状からは、この土器が漆をくろめるために使用されたものと判断できる。漆のくろめ加工すなわち漆液(生漆液)中の水分を少なくする作業は、漆を良質な塗料として使う上でたいへん重要な工程である。


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