東京大学植物標本室 海洋島植物標本データベースについて

小笠原諸島・大東諸島・琉球列島など日本の最南部に位置する島嶼には、特異な植物種が多数分布しています。特に小笠原諸島と大東諸島は、一度も大陸(日本本土も含む)と陸続きになったことがない海洋島であり、世界でここにしか見られない固有植物も多数見られます。これらの日本の海洋島で採集された植物標本やこれらと密接に関連する南西諸島や九州南部に生育する植物種の標本、そしてさらに南太平洋諸島(ミクロネシア)やフィリピンなど東南アジア産の植物標本が、首都大学東京や東京大学・鹿児島大学・琉球大学の標本館(標本庫)には多数所蔵されています。これら4大学の標本館スタッフによって構成される「海洋島植物標本データベース作成グループ」は、独立行政法人科学技術振興機構(JST)による委託研究「日本の海洋島に生育する野生植物種の標本データベースの構築」を2006年度より開始し、これらの標本をデータベース化する作業を2010年度まで継続して行いました。

ここでは東京大学の総合研究博物館と理学系研究科附属植物園の植物標本室の海洋島植物標本を公開しています。東京大学の植物標本室には、松村任三、中井猛之進、津山尚、山崎敬、大場秀章などが行った小笠原諸島の植生調査において収集した標本が収蔵されています。2011年2月までに入力が終了した、主として小笠原諸島産の被子植物と裸子植物、シダ植物の標本データと画像を公開しました。なお、データの入力と更新は今後も引き続き行われます。

このデータベースの公開は、一部、日本学術振興会平成21年度科学研究費補助金(研究成果公開促進費)による支援を受けました。


ご利用にあたって

標本のデータは、今後の見直しなどによって更新されることがあります。また同定情報も今後の研究の進展などに伴い変更されることがあります。ご利用・引用される際はその点にくれぐれも注意してください。データを引用する場合は、直接標本画像に当たってご確認いただくとともに、間違いや不明な点が見つかった場合には、下記までご連絡下さると幸いです。

東京大学総合研究博物館植物資料室データベース担当 : 清水晶子
email : akiko*um.u-tokyo.ac.jp ( emailで送信の際は*を@に変えて下さい )

利用に際しては、学術研究または教育普及など非営利目的で利用する場合は、無償で利用することができます。ただし、データベースにある画像を論文・学会発表や公共の出版物、インターネットで使用した場合、上記担当者にその旨をお知らせ頂くとともに、当データベースの画像であることを必ず付記して下さい。商業目的の使用は禁止します。


最終更新日: 2011年12月5日

植物 / UMDB(東京大学総合研究博物館データベース)