第2部 展示解説 動物界
魚類の多様性

 

 

†棘魚綱 Acanthodii

肉鰭綱 Sarcopterygii [ 3目]

シーラカンス亜綱 Coelacanthimorpha [1目]

シーラカンス目 Coelacanthiformes [1科 1属 1種 ]( 図 7)

 頭蓋骨は前後に分かれており、可動的に関節する。脊椎骨がなく、脊柱は太い 1本 の中空の管で、体液で満ちている。第 2背鰭、第 1臀鰭、胸鰭および腹鰭では筋肉に包 まれた中軸になる骨が並び、その先に鰭条が付いている。尾部は独特で、担鰭骨に支持 されている 第3背鰭と第 2臀鰭の聞に鰭条が直接に脊柱に連なる小さな尾鰭をもっている。鱗はコズミン鱗が薄く変形し、円鱗状で、小棘や突起がある。 鰾は太くて長く、 脂質が詰まっている。胎生。最古の化石はデボン紀中期の地層から発見されている。「生きた化石」 の代表である。
 現生種はこれまで 1938年に南アフリカのイース卜・ロンドン沖で捕獲されたシーラカンス科 Coelacanthidae の Latimeria chalmnae だけであった。 その後、マダガスカル島北部のコモ ロ諸島やモザンピーク海峡などで 200個体以上捕獲されている。1922年、インドネシアの海域で捕獲された個体に基づいて L.menadonesis が記載された。

ハイギョ亜綱 Porolepimorpha and Dipnoi [2目]

オーストラリアハイギョ目 Ceratodor1tiformes [1科 1属 1種 ]( 図 8)

 対鰭(胸鰭と腹鰭 ) は幅広く、葉状。鱗は円鱗状で、大きい。鰾は1つで、対になっていない。幼魚は外鰓をもたない。鰾の、肺としての機能があまり発達していないので、水なしでは長く生き続けることはできない。 夏眠しない。最古の化右は三畳紀前期のものである。
現生種はオーストラリアハイギョ科 Ceratodor1tidae のオース卜ラリアハイギョ Neoceratodus forsteri だけで、オーストラリアの淡水域にのみ分布している。大型種で、全長 1.8m にもなる。

ミナミアメリカハイギョ目 Lepidosireniformes [2科 2属 5種]

 体は、オーストラリアハイギョに比べて丸く、ウナギ形。対鰭は糸状で、鰭条はない。鱗は小さい。幼魚は外鰓をもつ。鰾は 1対。この仲間の成魚は乾季にはふつう水底の泥中に穴を掘って夏眠する。この時、泥の繭を作るものもいる。このため、鰾は肺としての機能がよく発達 しており、空気呼吸の能力が高い。最古の化石は白亜紀後期の地層から発見されている。
南アメリカとアフリカの淡水域に分布。大型種で、全長 1.8ml こもなる。

四肢動物亜綱 Tetrapoda

 

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