プロジェクトの記録
小石川分語は明治9年竣工の旧東京医学校本館をミュージアム化 した施設で、明治初期の擬洋風建築の特徴を残す木造建物として国から重要文化財の指定を 受けている。 この建物では森鴎外をはじめとする黎明期の医学生が学んでおり、玄関口、間取り、骨組みに当時の面影を偲ばせるものがある。 2002年9月11日に 初来日したM・ ダイオンは翌日早朝から助手 W・B・パ ーセルとともに、会場に予定される小石川分館の下見 と本郷キャンパスの見学を行い、展示立案に着手。翌日には、 2階部分を地下と大気、水と地、人間と理性・規矩、極大と極小の4対からなる8つの「圏」、1階部分をコレクション用具の仮設展示の都合9つの世界に分ける展示構想が示された。8つの部屋は「博物館のなかの小博物館」であり、「9」はミユージアムの語源に連なる「9人のムーサイ ( 詩女神 )J を想起させる。
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