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[新聞錦絵の情報社会]


京都の新聞錦絵

京都では、版型の異なる新聞錦絵が出されている。版元や編集者について詳しいことはわかっていないが、大阪の絵師が筆を執っており、大阪の新聞錦絵を踏まえて発行されたと考えられる。

西京錦絵新聞 第三号

八年五月二日本府中学校/にて秀群乃生徒十五名を特/試ありし中に金泥の栞を給はりしハ十名なり猶秀併に四/級以上の生徒左の如し/小学下等二級 上京二十九校 尾崎たね/十一年/同 三級 同三十一校 松宮すゑ/十二年一月/同 四級 同十九校 平井廣五郎/九年六月/同 同二十九校たね妹 尾崎志げ/八年八月/右特試の第の作文及び枝/松乃図は 煥文新誌第十/号に見えたり

西京錦絵新聞 第三号(優秀な学校生徒)

東京大学法学部附属明治新聞雑誌文庫蔵
「官許」を冠したこの新聞錦絵のシリーズでは、主に京都のニュースが扱われている。この号の絵師は南峰。明治九年に、定価一銭五厘で発行された

西京錦絵新聞 第三号
図126

錦画新聞 第七号

(巡査による賭博の手入れ)
東京大学法学部附属明治新聞雑誌文庫蔵
明治十四年(一八八一)に京都で発行された新聞錦絵。上半分の活字印刷の部分に書かれた四件の記事の内の一つを絵にしたのが下の画面である。絵師は木下広信。役者十一人が宿屋で車座になり、花札賭博をしていたところを踏み込まれた場面である。

錦画新聞 第七号
図127


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