四国のペリフェリーに計画をされた複合文化施設の計画である。
アトリエ派を含む10社からなるコンペの結果、私たちの計画が最優秀となったが、ポリティカルな理由により実施は他の事務所が行うことになった。コンペの審査委員長から知事および当該自治体の長に対して手紙が出されたが、その声は届かなかった。
内容は、500人規模のホールと4万冊収容の図書館そして生涯学習施設からなる。
この施設はペリフェリーにあるために住宅地のすぐ近くに建てられることになっていたが、私たちはその周辺環境を考えて以下の基本概念のもとに設計を進めた。
- 周辺の高さを考慮して全体の高さを徹底的に抑えること
- 複合される施設同志およびそれらの施設全体と街とを結ぶために縁側的な空間を設けること
- 街区との調和および環境問題に考慮をした屋上緑化を伴う屋根形状
- エコロジカルな素材をできるだけ使用する
- 各空間で四季や自然が感じられるようにすること
以上の基本概念によって計画された空間は実現をされれば、画期的な空間となるはずであったが上記のように実現には至らなかった。