明治十四年小石川植物園日誌

十月


十月朔日 晴
杉浦重剛出頭
松本駒次郎賀来飛霞
大久保三郎松井昇
加藤竹齋出頭
二日 晴 日曜
松本駒次郎賀来飛霞
大久保三郎加藤竹齋出頭
昨夜中鉢場ニ備置候蘭三株被盗取候二付小石川警察署井本部へ届出届出候事
去九月中縦覧人
〆三百弐拾七人
内特許証五人
右本部庶務掛江届出候事
三日 晴 月曜
休暇
四日 晴 月曜
杉浦重剛出頭
松本駒次郎大久保三郎
賀来飛霞松井昇
加藤竹齋出頭
一園丁解雇井雇入増給申渡之本日園丁惣躰
日給ニ相成候事
五日 晴
松本駒次郎大久保三郎
賀来飛霞加藤竹齋出頭
六日 曇
松本駒次郎賀来飛霞
松井昇加藤竹齋出頭
杉浦重剛大久保三郎出頭
伊藤圭介出頭
矢田部良吉参圓之事
七日 曇午後雨
松本駒次郎賀来飛霞
加藤竹齋大久保三郎出頭
八日 曇 土曜
杉浦重剛松本駒次郎大久保三郎賀来飛霞松井昇
加藤竹齋出頭
九日 雨昨夜雷 日曜
松本駒次郎賀来飛霞
大久保三郎加藤竹齋出頭
〔欄外〕園丁業事時間
本日より朝七時三十分園丁業事二取カカリ午後五時二止
十日 晴 月曜
休暇
聖上北海道より還幸被為在候二付諸省休暇之事
十一日 晴
十二日 晴
賀来飛霞大久保三郎
松本駒次郎加藤竹齋出頭之事
渡部鍬太郎
植物園画工被命候事
伊藤圭介出頭
新築江引移候二付談段本部庶務課江及通知候也
十三日 朝雨夕晴
杉浦重剛出頭
松本駒次郎賀来飛霞
大久保三郎松井昇渡部鍬太郎出頭之事
十四日 晴
伊藤圭介出頭
松本駒次郎賀来飛霞大久保三郎加藤竹齋渡部鍬太郎
各出頭
十五日 曇 土曜
杉浦重剛出頭
賀来飛霞大久保三郎
加藤竹齋松井昇渡部鍬太郎
各出頭
十六日 日曜 晴
松本駒次郎賀来飛霞大久保三郎加藤竹齋渡部鍬太郎
各出頭
十七日 月曜
休暇
十八日 晴
當園集會所井事務所新築為見分
加藤弘之殿服部一三殿其外矢田部良吉外山正一菊池大麓會計課羽田野国
興参園之事
杉浦重剛賀来飛霞渡部鍬太郎加藤竹齋松本駒次郎出頭大久保三郎出頭
十九日 晴
賀来飛霞大久保三郎
渡部鍬太郎松井昇加藤竹齋松本駒次郎出頭
伊藤圭介出頭
二十日 小雨
杉浦重剛出頭
松本駒次郎賀来飛霞
大久保三郎渡部鍬太郎
加藤竹齋出頭
二十一日 曇
大久保三郎渡部鍬太郎
加藤竹齋松本駒次郎
各出頭之事
文部省正四位勲四等 福岡孝悌任参議兼文部卿
右之通本日御達シ相成候条廿一日本部庶務課より達之事
二十二日 晴 土曜
松本駒次郎大久保三郎渡部
鍬太郎加藤竹齋出頭
賀来飛霞出頭
二十三日 日曜 晴
伊藤圭介松本駒次郎
賀来飛霞大久保三郎
加藤竹齋渡部鍬太郎出頭
二十四日 小雨 月曜
休暇
二十五日 小雨
杉浦重剛松本駒次郎
賀来飛霞大久保三郎
加藤竹齋渡部鍬太郎
各出頭
當園御預ノ山淑実入用之趣調度掛より申越候二付為持遣候所
二十六日 晴
松本駒次郎賀来飛霞
大久保三郎加藤竹齋出頭
小石川植物園
従前談園休暇之儀毎月曜日ニ有之候所自今復旧日曜日休暇ト改定候条
此旨相達ス但休日ト錐も事務掛之者壱人ヅゝ出勤可致尤右出勤之者ハ
其翌日休暇差許候事
右総理より被相達候事
二十七日 晴
杉浦重剛松本駒次郎
賀来飛霞大久保三郎渡部鍬太郎
加藤竹齋各出頭
植物園中二於テ鴉射撃之議警視聴江照會候所別紙之通回答有之就テハ
巡査罷越候ハバ不都合無之様二取斗旨本部庶務課より達之事
但別紙ハ略
二十八日 晴
松本駒次郎賀来飛霞大久保三郎加藤竹齋渡部鍬太郎出頭
伊藤圭介出頭
二十九日 曇 土曜
杉浦重剛松本駒次郎
賀来飛霞大久保三郎
加藤竹齋渡部鍬太郎各出頭
三十日 晴 日曜
松本駒次郎出頭
三十一日 晴 月曜
松本駒次郎賀来飛霞大久保三郎加藤竹齋出頭
大□一個調度掛より受取候事
志村師善
山崎善徳
本日雇止正門衛従前之通と致旨庶務課より達有之候事